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いぬかみっ! ED 友情物語(ゆうじょうものがたり) 友情物語・男子(?)バージョン(ゆうじょうものがたりだんし(はてな)バージョン)
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いぬかみっ! ようこ コメント 電撃文庫から刊行された有沢まみず先生のライトノベル作品。漫画・アニメのメディアミックスも展開された。 ようこ キュウコン♀ 性別:♀ 性格:いじっぱりorきまぐれ 個性:ちのけがおおい 技:メロメロ(啓太に)/ひのこ(じゃえん)/だいもんじ(だいじゃえん)/テレポート(しゅくち)/おんねんorおしおき(啓太が他の女の子にデレデレした時) 特性:ほのおのからだ 持ち物 あかいいと(啓太とお揃い)/ハートスイーツ(好物のちょこれーとけーき) NN 「ようこ」or「ようこちゃん」or「ようこさん」 捕獲日・孵化日:4月5日(ようこの日)or3月26日(1巻の発売日) 備考:妖狐の娘で大抵の犬神では勝てないので、個体値は高めにする事 エルレイド♂orスリーパー♂orドンファン♂ 川平啓太(お供にはニョロトノをつけると良い) ルカリオ♂ 川平薫 リオル♀ 川平カオル ウインディ♀orドレディア♀ せんだん キレイハナ♀orロゼリア♀orハピナス♀ なでしこ(高威力の技推奨) サーナイト♀ いぐさ(性格はひかえめかおだやか推奨。ものしりメガネを持たせよう) チャーレム♀ たゆね(幽霊苦手なのがポイント。捨て身技推奨) チルタリス♀orハピナス♀ ごきょうや(前者は色重視、後者は医者。性格はれいせいかまじめ推奨) ドーブル♀orラルトス♀orイノムー♀orモノズ♀ てんそう チリーン♀orムチュール♀ フラノ(チリーンは未来予知、ムチュールは予知夢必須) プラスル♀orアゲハント♀orワッカネズミ いまり(前者はわるだくみ必須) マイナン♀orドクケイル♀orワッカネズミ さよか(前者はわるだくみ必須) パチリス♀orイーブイ♀ ともはね コータス♀ 宗家(イメージ) サマヨール♂ はけ(イメージ。性格はれいせい推奨) エルレイド♂ 仮名史郎(剣技を使うから) オオタチ♂ マロちん エーフィ♂ 留吉 ジグザグマ♂ タヌキ ゴルダック♂orルンパッパ♂ 河童 ジーランス♂ 最長老 フーディン♂orマンムー♂ 赤道斎 キュウコン♂orゾロアーク♂orマフォクシー♂ 大妖狐 カゲボウズ♂ 邪星(呪いか怨念必須) ワカシャモ♂ ソクラテス メタグロス 大殺界 デオキシス クサンチッペ ドンカラス♂ ドクトル(黒い眼差し推奨) ムウマ♀ 新堂ケイ(ほろびのうた必須、成長時は進化系で) コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る ゾロアークorマフォクシー 大妖狐 狐つながりで -- (リアン) 2016-07-29 17 44 07 ドンファン→けいた、マンムー→せきどうさい -- (名無しさん) 2011-08-23 14 11 16 てんそうにモノズはどうかな? -- (名無しさん) 2010-12-04 19 59 12
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■ 第一章 ├ サブ・ゼロの使い魔-1 ├ サブ・ゼロの使い魔-2 ├ サブ・ゼロの使い魔-3 ├ サブ・ゼロの使い魔-4 ├ サブ・ゼロの使い魔-5 ├ サブ・ゼロの使い魔-6 ├ サブ・ゼロの使い魔-7 ├ サブ・ゼロの使い魔-8 ├ サブ・ゼロの使い魔-9 ├ サブ・ゼロの使い魔-10 ├ サブ・ゼロの使い魔-11 ├ サブ・ゼロの使い魔-12 ├ サブ・ゼロの使い魔-13 ├ サブ・ゼロの使い魔-14 ├ サブ・ゼロの使い魔-15 ├ サブ・ゼロの使い魔-16 ├ サブ・ゼロの使い魔-17 ├ サブ・ゼロの使い魔-18 ├ サブ・ゼロの使い魔-19 ├ サブ・ゼロの使い魔-20 ├ サブ・ゼロの使い魔-21 ├ サブ・ゼロの使い魔-22 └ サブ・ゼロの使い魔-23 ■ 第二章 傅く者と裏切る者 ├ サブ・ゼロの使い魔-24 ├ サブ・ゼロの使い魔-25 ├ サブ・ゼロの使い魔-26 ├ サブ・ゼロの使い魔-27 ├ サブ・ゼロの使い魔-28 ├ サブ・ゼロの使い魔-29 ├ サブ・ゼロの使い魔-30 ├ サブ・ゼロの使い魔-31 ├ サブ・ゼロの使い魔-32 ├ サブ・ゼロの使い魔-33 ├ サブ・ゼロの使い魔-34 ├ サブ・ゼロの使い魔-35 ├ サブ・ゼロの使い魔-36 ├ サブ・ゼロの使い魔-37 ├ サブ・ゼロの使い魔-38 ├ サブ・ゼロの使い魔-39 ├ サブ・ゼロの使い魔-40 ├ サブ・ゼロの使い魔-41 ├ サブ・ゼロの使い魔-42 └ サブ・ゼロの使い魔-43 ■ 間章 貴族、平民、そして使い魔 ├ サブ・ゼロの使い魔-44 ├ サブ・ゼロの使い魔-45 ├ サブ・ゼロの使い魔-46 └ サブ・ゼロの使い魔-47 ■ 第三章 その先にあるもの ├ サブ・ゼロの使い魔-48 ├ サブ・ゼロの使い魔-49 ├ サブ・ゼロの使い魔-50 └ サブ・ゼロの使い魔-51
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前ページ次ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第16話(実質15話) 4月30日朝。 ラ・ロシェールから1羽の鷹が舞い上がった。伝令として珍しくも無い その光景は、だがしかしその使い魔を放ったメイジが密偵として逮捕され、 警戒していたヒポグリフ隊メイジの迎撃であえなく捕まった。 直ちに宿が調べられ、暗号表を没収され、拷問にかけられて連絡先などを 吐かせられる。偽物の定時報告書がアルビオンのレコンキスタめがけて送られた。 一方そのころ、啓太は頭を抱えていた。 「ルイズ。なんでお前がここに居るんだ!?」「きょろきょろきゅ~~~?」 「だって、姫様が居て欲しいっていうんだもの。私姫様の女官なのよ?」 「いや、だから、約束破ったら俺が公爵に殺されるの! わかってくれよ!」 「え~~、でも、やっぱり私貴族だし? 領地もらっちゃったし?」 「ちゃったしじゃねえ!」「きょろきょろきゅ!」 「ケータ殿、ルイズを責めないでくださいまし。私が頼んだのですもの。 今、私には、どうしてもルイズに隣に居て欲しいのですわ。 でなければ重圧で潰れてしまいそう。いきなりの親征なんて。」 「そうですわよね、姫様! それに、私も手柄を立てたいのよ。 ゼロのルイズがゼロでなくなるには、やっぱり実績が必要だわ。 武闘員のみんなも同じ理由で乗り込んでいるのよ。わかって頂戴。」 「う~~~!!!!!」「きゅ~~~?」 啓太はうなった。説得できそうに無い。このままでは絶対に公爵から 大目玉を食らう。しかも矛先は娘や姫様に向けられない分自分に来る。 悶々と悩んでいる啓太を、ルイズはじっと見ていた。実をいうとルイズは、 姫様が啓太の好み直球ストライクなのが心配で残っている。 姫様が襲われないか? 啓太に感服している姫様がライバルにならないか? 実に心配なのである。「…ライバル? 何が?」ルイズは首をひねった。 これではまるで恋のライバルとして姫様を見ているような? 次の瞬間、ルイズは顔を真っ赤にして辞去の言葉を述べると部屋を出て行った。 「…なんだ、突然?」 啓太が首をひねる。妹ポジションをルイズ、ともはね、タバサの3人が 争っているのはわかるが、だからこそあんな反応は???である。 入れ替わりに、タバサが入ってきた。 「お、どうだ、無事に連れてこれたか? 大事なものは持ってこれたか?」 「(無言でコクリ)」 「そうか、良かった。」 啓太が、タバサの頭をなでた。わずかに目を細めて撫でられているタバサを見て、 ともはねがう~う~うなりながら二つに割れた自分の尻尾の先を追って ぐるぐる回り始める。アンリエッタが、なんだかうらやましそうに見ている。 バタ~ン! ドアが勢い良く開けられ誰か入ってきた。 タバサが部屋に入ったのを見咎めたルイズである。 「ああっ!? タバサばっかりずるい! 私も私も!」 「いや、あのな、お前の頭を撫でる理由無いだろ?」 「あるわよ! 私はケータの妹なんだから!」 「ああっ! じゃあ啓太様、ともはねも撫でてください!」 「妹?」 ともはねとルイズを仕方なく撫でてやる啓太。 その光景を胡乱な目つきで眺めやるタバサである。 ルイズが、頭を撫でてもらいながら平らな胸を誇らしげに反り返らせる。 「そうよ! 私、ケータの妹にしてもらったんだから!」 「ともはねだって妹なんです!」 注:二人とも無理やり承諾させた。 次の瞬間、猛烈な勢いで二人はガンを付け合う。 タバサは、そんな二人をじっと見詰めた後、啓太に向かって無表情な顔を少し、 ほんの少しだけ恥ずかしげにしながらポツリとつぶやいた。 「ケータお兄ちゃん?」 「おお!?」 啓太が驚きの声を上げるくらい、様になっていた。 「な、なんであんたまで!?」「だめですっ!!!」 啓太は、ルイズとともはねを頭から締め出してタバサの頭を撫ぜた。 「タバサにお兄ちゃんて呼ばれるのが一番しっくり来るな。」 「いや~~~!!!!」「だめだめだめだめだめ~~~!!!!」 大騒ぎをしている二人。完全に駄々っ子状態である。 アンリエッタがおずおずと近づいてくると、頭を差し出した。 「?」←啓太 「!?」←ともはね 「!!!」←危機感丸出しなルイズ 「(無言でほにゃん)」←頭撫でられてるタバサ 「あの、姫様?」←戸惑ってる啓太 「あの、私もお願いします。」←頬を赤らめたアンリエッタ 「!!!!」←危機感丸出しなともはね 「!!!!」←危機感丸出しなルイズ まさかお姫様相手にダメと怒鳴るわけにも行かず無言でじたばたしている 二人を置いといて、啓太はなでなでしてやった。 だって啓太、アンリエッタコマすの狙ってるし。 猫のように目を細めるアンリエッタ姫である。 思えば、このようにかわいがってもらうなど絶えてなかったことなのだ。 その表情を見て、啓太は内心ほくそえんだ。 (「いける! いけるぞ、本物のお姫様を侍らせる事が出来る! ようこや時子みたいな地雷女の暴力で毎日苦労する地球の日本に比べて、 なんていい世界なんだ! ふふふふ、ルイズ、召喚してくれてありがとよ!」) さて、しばらくしてから。 「あの、啓太殿、私、お願いがございますの。」 「なんでしょう、姫? 何なりと命じてください。」 (「くくくくく! 結婚してくれとか今夜部屋にとかだったらどうしよう!?」) 「~~~~~!!!!(ジタバタ)」←危機感丸出しなともはね 「~~~~~!!!!(ジタバタ)」←危機感丸出しなルイズ 「(すっと無表情になる)」←タバサ 「あの、啓太殿、私、結婚したい人がいるのです。ご協力して頂けますか?」 (「きたっ」)啓太は心の中で親指を突き出して拳をぐっと握る。 「結婚は王族の義務。とはいえ、やはり好きな方と添い遂げるのが 望ましいですな。姫殿下の意中のお相手はどなたでしょうか? それによって難易度が変わります。」 「あの…」 「どうぞ、おっしゃってください。ここには姫殿下が本音を話しても 咎めたり外に漏らすような人はおりません。」 「はい。では。」 ルイズはもちろん、ともはねも口外はしない。タバサも、家族を助けてくれる 啓太が止めるならもらしたりしないだろう。それに、今タバサの家族や 親しかった使用人を庇護しているのはトリスティン王宮なのだ。 「アルビオン皇太子、ウェルズ・テューダー様です(顔真っ赤)」 「……はい?」 「ぷっ!」「くっ!」「(無言で本を読み始める)」「きょろ?」 「む、難しいでしょうか?」 「えっと。」 期待していた啓太は、完全に思考停止していた。 「きゃはははは!!!」「あはははは!!」「(読書中)」 「あの、どうしまたの、みなさん?」 戸惑うアンリエッタ。ルイズは、腹を抱えながら答えた。 「い、いえ! 素晴らしいと思いますわ! お似合いでございます、姫様!」 「お姫様と皇子様なら最高ですね! ひらひらでフリフリできらきらです!」 ともはねも祝福する。タバサは無反応に本を読んでいる。 啓太は、がっくりと肩を落として、声を絞り出した。 「あ~~、わかりました。出来るようならやってみます。難しいので 確約は出来ませぬが、不可能ではないでしょう。」 「まあ! ありがとうございます!」 ぱあっと顔を輝かせるアンリエッタ。神々しい美貌が、さらに輝く。 その隣で、どんよりと曇り空な啓太である。明暗くっきり。 「ルイズ、ありがとう。あなたのおかげだわ。ケータ殿と会ってから、 全てがいい方向に進んでいるように思います。いきなり呼ばれてしまった ケータ殿には申し訳ありませんが、ルイズが呼んでくださったことは 本当に行幸でした。こんなケータ殿の側にずっといたら、自然に慕い 頼りにしてしまう。ルイズの気持ち、わかりますわ。本当にお兄様みたい。」 啓太は、この間に気を取り直していた。回復が早いのも啓太の長所だ。 「ははは、ほめすぎでございますぞ、姫様。」 (「こうなったら、この姫さんが俺に全幅の信頼を置く方向に計画修正だ!」) 「姫殿下、そろそろお時間で…おや、なにやら楽しい事でもございましたか?」 呼びに来たマンティコア隊長ド・ゼッサールが笑顔で聞く。 まだ正直に話すわけには行かない段階である。 アンリエッタは、何事も無かったかのように顔を上げるとそそくさと 出て行った。ルイズが、すかさずついていく。 そして、啓太は。 「し、しまった~~~~!!! ルイズを返しそびれちまった~~~!!!」 大騒ぎにまぎれてすっかり忘れていたのである。 「ま、まずい、ルイズがもし戦死すれば確実に公爵に殺される。 怪我しただけでも一歩対応を間違えれば公爵に殺される。 戦場にいたというだけでものすごくいびられる!」 トリスティン第3番目の実力者の怒りである。啓太はがっくり肩を落とすと、 「はああ。しょうが無い。あきらめて行くか。」 そういって部屋を出た。作戦の概要を明かし、戦いを始める時間なのだ。 もう、ルイズと姫を説得している時間はこれっぽっちも無かったのである。 事実、公爵は後に誤解から妻・烈風カリンにぼろくそにされた 鬱憤ばらしで啓太をいびるのだが、今は本編に関係ないのであった。 前ページ次ページいぬかみっな使い魔
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前ページ次ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第5話(実質4話) 「(ゆさゆさ)啓太様、啓太様、起きてください、朝ですよ。」 召喚された翌朝。啓太はともはねに起こされ、ルイズのベッドで目を覚ました。 正確には、罰としてルイズから啓太がとりあげたベッドで目を覚ました。 「おお、おはよう。ともはね。」 部屋の隅では、毛布一枚にくるまれたルイズが寝ている。 それを見ると、またも啓太の良心がとがめたるものの、 「いや、教育教育!」とつぶやいて平常心を保つ。 ようこと契約した直後の傍若無人さは、啓太自身、ようこ、 双方とんでもないものであり、強力な教訓となっているのである。 ここは心を鬼にして主導権を握るしかない。 下手をすればともはねまで奴隷扱いされかねないのだ。 それだけは許容できない。 「マロちん、すまないけどルイズを起こしてやってくれないか?」 ともはねのパーカーのフードからムジナが顔を出すと、 一つうなずいてルイズの方に跳ねていく。 「きょ~~~」とルイズの顔をぺちぺち小さな手で叩いている。 程なくして起きたルイズにごねられながら、啓太達は顔を洗い、 口をゆすいで食堂に向かった。 「ふむ。歯ブラシがないのはちと気持ち悪いな。まあブラシや 絵筆が作れるなら技術的には可能だし。豚の毛を使って…ふむ。」 余談だが啓太はしばらく後に歯ブラシを試作、ブラシ職人と契約して 歯ブラシの製造販売事業を始めるのである。 ルイズは移動の最中も啓太とともはねから質問攻めにあい、 同時に学校生活での決まりごとを教えていく。 これもまたルイズに課された罰の一環なのだ。 「ふむ、こっちの世界に無いものを作って売れば儲かりそうだな。 後は薬草か。高く売れればいいんだが。値段はどうなってんだ、ルイズ?」 「なんでいきなり儲け話になってるの? 生活は面倒見てもらえるし お小遣いも少しだけどあげる約束よ?」 「下手すれば何十年もこの世界にいることになるかもしれないんだ。 そこまでおんぶに抱っこになる気は無いからな。となれば、 何をするにもまず金である以上、金儲けは自力でするしかない。」 そう、金につられて主導権を握られ、やりたい放題されるような 関係はごめんだ。しばらくは情報収集のためここにいるが、 なるべく早く独立するべきだろう。 となると。 この世界において、魔法技術が一般的である以上、 霊能者としての啓太はごく一般的な能力しかない事になる。 アドバンテージがあるのは、高度な技術知識だ。 それを生かして快適に過ごせるような収入源を確保しなければならない。 できれば、もっていると誤解させているだけの爵位も欲しいところだ。 啓太は歴史が得意であるために、貴族制度のある社会そのものに嫌悪はない。 そのほうが社会がうまく回る発展段階だ、と理解しているのだ。 日本でだって、金持ちや高級官僚は威張ったり権力(金力) をかさにきて暴虐の限りを尽くしている連中はいる。学歴社会とも言われている。 その一方で権力と金を両方持っていながら立派な人も沢山いる。 結局は個人の性格次第なのだ。それがこの国では貴族という 血筋から来る魔法の才能という確固とした根拠をもった理由で動いているだけだ。 ならばその社会システムの中で快適に暮らせるように努力したほうがいい。 啓太も日本で、大学入学や獣医資格を取ろうとがんばっていた。 それと基本的に変わりは無いのである。 食堂で啓太とともはね(+マロちん)は教師達と食事を取り、 表向きロバ・アル・カイリエから拉致されたまったく系統の違う魔法使い という事になっているので質問攻めにあった。 「おおざっぱにサハラ砂漠から東に10000キロくらい、 って単位がわからないか。どんな単位系なんです? ふんふん、なるほど。 ノボル手を抜いたのか革命フランスからメートル原器が流れてきた事にしたのか おっと、何でもありません。単位系は同じようですねHAHAHAHAHAHAHAHAHHAHA! 魔法の種類は豊富ですよ、陰陽道、シントー、ブッキョー、ブードウ、仙術、 五行、風水・卜占、巫蟲、厭魅・厭勝、エクソシスト。 あまりに種類があってわけがわからないくらいです。俺の国で一般的なのは ごく一部ですけどね。俺の場合仙術の中で法術に分類されるものです。」 等とテケトーに相手をしていた。教師相手なので多少丁寧だ。 ともはねは、やはりしばらくはなるべく話さない方向で言い含めている。 さらにオールドオスマンとも相談し、基本の基本、読み書きや 礼儀作法、一般常識から教えてもらうことになった。 「とはいえ、いきなりでは準備が整わんからの。今日はミスヴァリエールと いっしょに授業を受けて見てはどうかね。」 「そうですね。ハルケギニアの授業風景についても知りたいですし。」 「うむ。ならば、今日の昼からはミス・ヴァリエール達と食事をしてもらう。 授業に参加するからにはもう学院の生徒じゃからな。」 「客は終わり、ということですね。よろしくお願いします。」 啓太とともはねは、深々と頭を下げた。 食事後、啓太達は水で口をゆすぎ、ノートを持って教室に入った。 早めに入って、魔法の基本の基本をルイズから習う。 簡単なコモンマジックというものがあり普通の口語で使える。 その上に炎、土、水、風、の4つの系統魔法がありルーン語で使う。 魔法使いにはランクがあり精神力の強さで何個の系統を足せるか決まる。 ドット、ライン、トライアングル、スクウェアと強くなっていく。 同じ系統を足せればより強力になり、別の系統を足せれば応用が広がる。 精神力はランクが上がるにつれて半分の消費で済むようになる。 ランクが上の呪文は消費精神力が倍になる。 ランクが上がるごとに魔法の威力は倍になる。 等など。啓太は、自分が猛省蘭土で学んだ法術知識、ゲーム、文献学習などで 得た知識に適宜変換して理解していく。ともはねも興味深そうだ。 そのうち教師である赤土のシュヴルーズが入ってきて授業と相成った。 本来ならルイズが変な使い魔を呼んだといわれる場面であるが、 今回はマロちんがルイズの肩に乗っている。 「異国のメイジと亜人付きとはいえ召喚が成功したそうですね。おめでとう。」 とほめられるだけである。それでも茶々を入れる奴はいる。 風上のマリコルヌ・ド・グランドプレ(小太り)である。 「ふん、何十回もやってやっとじゃないか。しかも露出狂呼んだって?」 「なんですってえ!?」 「欲求不満でゼロの洗濯板でも相手してくれる奴呼んだんだろ? その使い魔はついでに呼ばれただけなんだろ、あっはっはっは!」 マリコルヌの使い魔、フクロウのクヴァーシルが肩でホウホウ、 と馬鹿にしたように鳴く。 その暴言を聞き、啓太が援護射撃してやろうかちょっと考えているうちに、 ルイズは行動に移っていた。指差すはマリコルヌの口である。 「マロちん、サイレスお願いね♪」 「む、むむ~~~!? むむ~~~!? むぐぐぐぐ!!」 口を接着され、何もしゃべれなくなったマリコルヌがモガモガうなる。 ならばとルイズに突進して殴りかかろうとするのを見て、さらに一言。 「スネアお願い!」 指差すのはマルコリヌの足元だ。 ズルベタ~~ン! マリコルヌが、盛大に転んだ。 「おほほほほ! マロちん、良くやったわね! あなたは最高の使い魔だわ!」 「きょろきょろきゅ~~~!」 ルイズになでられ、目を細めるムジナ。結構いいコンビだ。 動物扱いは願い下げだが、対等の立場で頭を下げて頼まれるなら、 人に従うのもやぶさかではないという性格なのである。 ルイズは、ウォッカ入りジャムをはさんだクッキーを一つ与える。 ムジナは、満足そうにかりこり齧った。 「うわ、あれってやばい能力持ってるぜ!」「あんな偉そうに!」 「ルイズの癖に生意気だ!」「ちょっと使い魔が使えるからって!」 「ゼロはゼロらしく小さくなってりゃいいものを!」 「露出狂召喚したのに生意気だ!」「そうだ、生意気だ!」 周囲で、ひそひそと囁かれるそれは。 いじめの対象として馬鹿にしていたルイズが、突如として偉ぶる側に回った 事への強力な嫉妬。そして、自分達の優位性を守ろうとする防衛意識。 そんな、暗い想念に満たされたものだった。 授業は進んでいく。 「(前略)今は失われた系統である『虚無』をあわせて、全部で5つの系統が あることは、皆さんも知ってのとおりです。その五つの系統の中で、 『土』は最も重要なポジションを占めていると私は考えます。 それは、私が土系統だから、というわけではありませんよ。 私の単なる身びいきではありません。」 シュヴルーズは重々しく咳払いをした。 「『土』系統の魔法は、万物の組成をつかさどる、重要な魔法であるのです。 この魔法がなければ、重要な金属を作り出すことも出来ないし、 加工することも出来ません。大きな石を切り出して建物を建てることも 出来なければ、農作物の収穫も、今より手間取ることでしょう。 このように、『土』系統の魔法は皆さんの生活に密接に関係しているのです。」 それは、今の啓太には聞き捨てならぬ講義だった。 「すいません、先生! 質問いいですか!?」 手を上げ、質問する啓太に、シュヴルーズが答える。 「ロバ・アル・カイリエでの魔法体系はまったく違うものだそうですね。 興味があるのも当然でしょう。どうぞ。」 「金属を作り出すとは、どのような範囲ですか? 作れる金属の種類は、 それ以外の物質でも作れるのですか、純度は、(中略)質量は変わりますか、形の変更は出来ますか(後略)」 「(前略)といったところでいいかしら? 質問全てに答えたら 授業時間が潰れてしまいますからね。後で改めて、ということでよいかしら?」 「あ、そうでしたね。ありがとうございました。」 ぺこりと頭を下げると啓太は座る。その後啓太はかぶりつきで授業に没頭した。 錬金の実技では近くで見せてくれとわざわざ教卓の脇で見学である。 さて、ここで一つ確認せねばならない事がある。 啓太は、ルイズの魔法が失敗ばかりすることは知っていても、 まだ失敗=爆発という迷惑な事実は知らなかった。 そのため、ルイズが錬金をしてみるよう言われたときも、 無防備極まりなくかぶりつきで見ていたのである。 キュルケが、蒼白な顔で止める。 「ルイズ。やめて。」 「やります。」 「ミス・ヴァリエール。錬金したい金属を、強く心に思い浮かべるのです。」 ルイズが呪文を唱える。前列に近い生徒達がそろって机の下に隠れる。 啓太が怪訝な表情でそちらを見る。 直後に教壇ごと石が爆発し、啓太は吹っ飛ばされた。 赤道斎のマントはダイヤモンドよりも強靭な炭素単分子繊維で編まれており、 針を含めて斬激武器、刺突武器を受け付けない。 さらに反発力場によって高いクッション効果を持っており、なまじな衝撃は 広範囲に分散吸収してしまう。よって鈍器や銃弾も効かない。 熱や冷気、電気、酸にも強い。苦手なのは、啓太の体面積を超える衝撃波である。 拡散しようにも拡散しようがないのだ。衝撃速度そのもんはだいぶ殺せるが、 後方に向けて吹っ飛ばされるのを余儀なくされるのだ。 とにかくそんなわけで啓太は窓に向けて吹っ飛ばされた。 とっさに身をひねって体勢を整えようとする。 赤道斎のマントを着ていなかったら、それは成功してなんの問題もなく 軟着陸できたであろう。しかし。 窓枠にあったカーテンを止める金具。 そこに、吹っ飛ばされた啓太の学生ズボンが引っかかって。 いいかげんがたの着ていたズボンはそれでびりびりと破けながら脱げさって。 さらに、昨夜の騒動で履き替えざるをえなくなった紐パンも脱げてしまって。 啓太は、フリチン状態で窓の外に投げ出された。 「啓太様!?」 ともはねが窓から飛び出し、衝撃で意識が朦朧としている啓太に取りすがる。 大騒ぎになっている教室。その左右の教室からは、当然ながら なんだなんだと野次馬が顔を出し。 騒いでいるともはねの声に誘われてみるのはフリチンな啓太である。 その後にあらためて使い魔が食われたの怪我をしたのと大騒ぎの教室を見る。 川平啓太。召喚されて24時間も経っていないというのに、 すでに4度目のフリチンであった。 前ページ次ページいぬかみっな使い魔
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ゼロの使い魔への道-1 『ギーシュ危機一髪 その1』 『ギーシュ危機一髪 その2』 『ギーシュ危機一髪 その3』 『キュルケ怒りの鉄拳 その1』 『キュルケ怒りの鉄拳 その2』 『キュルケ怒りの鉄拳 その3』 『燃えよドラゴンズ・ドリーム その1』 『燃えよドラゴンズ・ドリーム その2』
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ドラクエ7(漫画版)からメディルの使いを召喚 ゼロの使い-01 ゼロの使い-02 ゼロの使い-03 ゼロの使い-04 ゼロの使い-05 ゼロの使い-06 ゼロの使い-07 ゼロの使い-08 ゼロの使い-09 ゼロの使い-10 ゼロの使い-11 ゼロの使い-12 ゼロの使い-13 ゼロの使い-14
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前ページ次ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第12話(実質11話) 公爵を見送った後、啓太達はそれぞれ行動を開始した。 ギーシュとモンモランシーはとりあえず今日は必要ない薬草類を運ぶために 馬車で魔法学院へ。ともはねとタバサは急いで必要な薬草を持って 学院へ急行、直ちにクラブ員に動員をかけて調合に取り掛かる。 同時に謁見のための準備として、クラブ員が授業を休む申請書を提出。 学院の協力を仰ぐ。啓太はトリスタニアの工事現場を回ってクラブ員を集め、 乗合馬車で学院まで連れ帰る。という事になった。 「まあ、帰りは少し遅くなるだろう。バイト先の都合もあるだろうからな。 明日からしばらく休む事も頼まなきゃいけないし、調合のほうは頼むぜ?」 「はい!」 「(無言でコクリ)」 「任せたまえ!」 「ええ。でも、私はタバサと一緒に帰るわ。調合担当ですもの!」 「ええ!? ひどいよモンモランシー、僕一人で帰れってかい!?」 啓太とギーシュをちらりと見たモンモランシーは冷たく言った。 「二人きりにしてやろうって魂胆なんでしょうけど大きなお世話よ!」 「「ぐっ!」」 見抜かれた啓太とそれを感謝していたギーシュの二人が言葉に詰まる。 「私は、荷物を届けたらまたとんぼ返りする。時間が惜しいでしょ?」 「う・・・わ、わかった、ありがとうな、タバサ。」 なぜか言いよどむ啓太である。待ち合わせ場所と時間を指定し、 皆はそれぞれ移動した。 最も早く学院についたのは犬形態のともはねだ。背に薬草を括り付けている。 それを見つけた、戦闘訓練中の一部男子生徒たちが色めき立つ。 「ああ! ともはねちゃんだ!」「なにいぃ!」 「おお、犬形態だ!」「で、でかした!」「すげえ、チャンスだ!」 「きょ、今日ここで訓練していて良かった!」「準備しろ!」「おう!」 全力で迎え入れる(一部)男子達。 「お帰り、ともはねちゃん!」「荷物取るよ! 重かっただろう?」 「ほら、ちょうど洗濯中の着替えあったからもらってきたよ!」 「ありがとうございます!」 そういって、ともはねは無防備に人形態に化けた。 当然素っ裸であり、渡された服を着る。皆、ちょっとだけ離れて 平静を装っているが、気分はかぶりつきである。啓太の使い魔でなければ 速攻で襲っている所だが、怖いので見るだけだ。それでも至福のひと時である。 こういったわずかなチャンスを得たいがためにクラブに入り時を待っているのだ。 しかし至福の時も、ともはねが事情を話すまでだった。 全員、クラブ員に動員をかけるために血相を変えて学院に散った。 その頃。啓太は第1の工事現場で事情を話し、休ませることを謝罪していた。 「お姫様に献上するとあっちゃあ仕方ねえな。また頼むぜ。」 とは現場監督の言である。貴族といえどここまで下級になると 口調もでんぽうだ。啓太は、クラブ員に予定の時間に 予定の場所に向かうよう指示した。 同じようにしていくつか回ると、最後の工事現場である。 そこはパン屋の裏手で、パン焼き釜の余熱を利用した風呂屋の建築現場であった。 隣の宿屋、モンバーバラの別棟であり廊下で繋がっている。 「お、みんな集まってるな。」 その数、二十数名。啓太は、集まった学院生達に訓示を垂れた。 「いいか! 今日から俺たちはアンリエッタ王女殿下に忠誠を示すため、 特別体制に移行する。各種秘薬を姫殿下に献上するため登城し、謁見するのだ!」 「「「「「うおおおお!!」」」」」 一同から大声が漏れる。漏れ聞いてはいたが、改めて聞くとまた格別らしい。 「そのためこれから全力で秘薬の生産に当たることになる。 金回りが苦しくなるし、秘薬の分配率も下がるがそれは勘弁してくれ。 とはいえ、俺はやると約束したものをやらないほどケチるつもりは無い。 今日は、今までがんばってきた皆への報酬の日だ。楽しめ。」 「「「「「うおおおお!!!!!!」」」」」 先ほどに倍する雄たけびが響いた。 啓太は、外に出てきた“宿屋の女将”に金貨の袋を渡す。 「みんな始めてだからな。ヨロシク教えてやってくれ。」 「まあかしときな。いい娘ばっかり勢ぞろいさせといた。 あんたが作ってくれた薬風呂や薬湯でみんなの健康状態もいいし、 風呂屋と兼業にすることでサービスも充実して大助かりさ。 これくらい、お安い御用だよ。これからもひいきにしておくれ。」 この日。 後に『東方の○○な風呂屋』という意味でハルケギニア全土にチェーン展開する 『トルコ風呂屋』の第一号店の工事が終わり、その工事に従事していた トリスティン魔法学院生達(+α)が改装第一号の客となった。 ちなみに約束とは。 「お前ら女を抱いたことも無いんじゃあがっつくばかりでモテんぞ。 大体男女とも初めてじゃあ本番で失敗して破局する確率も高い。 いっぺん経験して来い。え? どうすればいいって? 金も無い? 病気も怖いって? しょうがねえ、段取り整えてやっか。」 こうして、啓太は工事の練習に対してのやる気を皆から引き出したのである。 啓太は店のお姉さま方の中で、好みの娘を選ぶ段では口説いて 承諾をもらうよう条件を出した。女の子を口説く練習である。 同時に、店のお姉さま方にはどう言って貰えれば嬉しくなるかの レクチャーなども頼んだ。双方乗りのりで擬似プロポーズなんぞをしている。 「う~~ん、こういった基本を教えてくれる大人の男ってのが 俺の周りに居なかったからな。河原崎先輩がゲームでレクチャー してくれる前の俺って、あれ以下だったんだよな。ちっと恥ずかしいぜ。」 実は犬神に対する態度というものに関しても、生まれたときから まわりに犬神が居ないという酷い教育環境だった啓太である。 それゆえに多大な勘違いをしていた啓太は13歳の儀式の折に 1匹の犬神も憑かなかったという醜態をさらしたのだ。 霊力測定儀式の前日に友人と酒盛りをして二日酔いになったのも、 元々はそれでぐれていたからである。嫉妬深い母を持ったのは、 啓太にとって不幸の元凶であった。 「さて、終わった奴からタバサに送って貰う事も待ち合わせ場所も教えたし、 俺も一丁楽しむか。どのお姉さまにしようかな♪」 ルンルン気分で啓太が一歩踏み出すと、一斉に周りからブーイングが飛んだ。 「ええ~~~!!」「け、ケータさんもですか!?」「ブーブー!」 「勝ち目無いじゃないですか!」「経験無いやつ限定でしょう!?」 「強力すぎるライバルだ!」「キュルケさんとヨロシクやってるくせに!」 口説き落とさないと出来ない童貞少年達も必死である。 そこに、この店の看板娘達が現れた。 「ほっほっほっほ! 坊や達、そんな狭量じゃあモテないわよ?」 「そうそう、堂々と渡り合うくらいの気概をお持ちなさいな!」 男子生徒たちが歓声を上げた。 「「「ミネアさんとマーニャさん!」」」 店一番の見事な肢体と美しい顔、話術、床上手と、文句なしの双璧。 売れっ子ダントツの双子の占い師&踊り子なお姉さまズである。 「ああっ! その紫の見事な髪!」「小麦色のすべらかな肌!」 「金の髪飾りが似合います!」「ピンクのレオタードが素敵だ!」 「やすらぎのローブが神秘的に似合っている!」「星降る腕輪が映えるなあ。」 「祈りの指輪、似合ってます!」「ああ、あの編みタイツが!」 「ああ! なんて素敵なんだ!」「ケータさんだろうと負けはしない!」 「やるぞ! やってやるぞ!」「わたくしめにお情けをいただきたく!」 たびたび工事に来てめぼしをつけていた連中が、 肌もあらわな衣装に身を包んだミネアとマーニャに群がる。 彼女達は滅多なことで客を取らない高嶺の花だ。 踊りと占いで充分店一番の売り上げを出しているのである。 一説によると某国の騎士団長ライアンやら勇者と呼ばれた若者など、 寝室に招きいれた者は数えるほどとも聞く。 「やれやれ、容易い目標から確実に達成しろ、って教えてんだけどな。」 啓太は苦笑すると、胸の大きく競争相手の少なそうな娘を物色した。 何度か客になっている啓太の好みはすでに知られているらしく、 向こうも声をかけてくる。 「ああんら~~~せくしぃい~~な坊やね~~~今日は私とどう~~~?」 啓太は、愛想良く手を取ろうとして、なぜか冷や汗をかいた。 ナニか、危険なモノを感じる。 「い、いや、今日はギムリに譲るよ。薬草クラブの初期メンバーなんだ、 ヨロシク教えてやってくれ。」 「ケ、ケータ君! ありがとう! ありがとう!」 ギムリが、感動していた。 「ああんら~~、残念ねえん。」 豊満な胸と腰の、ぽっちゃり型のお姉さまはあっさり引っ込んだ。 「んどぉおん? 私の体、セクシィーでしょう~~~~?」 次に声をかけようとした娘は、マリコルヌの前でセクシーなポーズを取っていた。 「うう、す、素晴らしい、素晴らしいです! って、ケータ君!? だ、ダメです、今日は、今日だけは譲ってください!」 小太りなマリコルヌが、滂沱の涙で懇願する。 「あ、ああ、もちろんだ、マリコルヌ。お前も初期メンバーだしな。」 ナゼか、啓太の悪寒は先ほどに倍するものとなっている。 「ああんら~~、そんな事言わないで愛しい人~~~」 スレンダーな美人を口説いている横を通りかかった啓太は、すさまじい悪寒を ナゼか感じて硬直した。 「げっ! ケータさん!? 勘弁してくれ! やっとここまでくどい… どうしたんです、顔色が真っ青ですよ?」 「い、いや、なんでもない、なんでもないんだ。」 啓太は、必死でなにかを思い出さないようにしている自分に気付いた。 ナニを、何を思い出すまいとしているのだ!? 「喜んでえぇん! 私、天国に連れて行ってあげるからあん。」 レイナールにしなだれかかっているお姉さまが、睦言をささやきながら 二階へと誘っている。それだけだ。それだけなのだ。 それなのに、啓太はまたも強い悪寒を感じた。全身が瘧のように震える。 「あん、もう! こうなったらあなたに埋め合わせをしてもらうわよおおん。」 ムニュッ? 一人のクラブ員を取り合っていたお姉さまの片方がが競り負けた。 直後、都合よく通りかかってしまった啓太は、後ろから抱きつかれた。 やわらかい豊満な胸が啓太の背中を刺激する。それは、非常に心地よい、 モノであるはずだった。だが。やはり啓太の背筋に悪寒が走る。 「お、おかしい、そんなはずは…」 見ると、実に啓太好みの豊満な肢体を持った色っぽいお姉さまである。 「さ、二階に行きましょう、坊や。」 今度は悪寒を感じない。啓太は、警戒を緩め、そのお姉さまと個室に移った。 しゅぱぱぱ! と素早く服を脱ぐ啓太。肌もあらわなお姉さまを 優しく抱き、「きれいだぜ」とささやきかける。「お前が欲しいんだ。」 と、言いながらお尻に手をやる。お姉さまも逆らわない。 「そんなに私と遊びたいなら、私脱いじゃうわあぁん。」 そういって服に手をかける。啓太の背中に、今までで最大級の悪寒が走った。 啓太は、その瞬間、思い出してしまった。 今日戦ったおぞましいゴーレムの台詞を。 『ああんら~~~せくしぃい~~な坊や達ね~~~(野太い声で)』 『そんなに私と遊びたいなら、私脱いじゃうわあぁん(野太い声で)』 『んどぉおん? 私の体、セクシィーでしょう~~~~?(野太い声で)』 『ああんら~~、そんな事言わないで愛しい人~~~(野太い声で)』 『喜んでえぇん! 私、天国に連れて行ってあげるからあん(嬉しそうに)』 『よくもやったわね、こうなったらあなたに埋め合わせをして「ざれごと いってんじゃねえ!」もらうわよおおぉん(野太い声で)』 それは。 ナゼか、啓太のたまたま聞いた娼婦の台詞とほとんど同じもので。 その後、いろいろとお姉さまといたした啓太であるが。 ついに、立つ事はなく。 しょんぼりなまんまだったそうだ。 その後しばらくの間。 啓太は女を抱くことをしなくなったそうであるが。 インポになったからかどうかは… 触れないでやろうと思う。 前ページ次ページいぬかみっな使い魔